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滅菌コンテナーの積載重量について

参考文献:「医療現場における滅菌保証のガイドライン2015」日本医療機器学会 2015

 

滅菌包装のバリデーション・滅菌コンテナーに関する上記資料を抜粋してご紹介します。

12.滅菌包装のバリデーション
12.1.2 包装材料

(3)滅菌コンテナ(硬質コンテナ,再使用コンテナ)
硬質再使用コンテナは医療機器や付属品を収納できるようになっているもので,外側にラッピングをしないで滅菌する.コンテナは一般的に運搬用のハンドルが付いているものとラッチで下に固定するふたでできているもの.コンテナ内には医療機器を収納するカゴ又はトレイが入っている. 滅菌剤透過および空気排除の仕組みが組み込まれている.国際規格の名称定義では“硬質コンテナ” あるいは“再使用コンテナ”と呼称される.
考慮する必要がある事項は次の通りである. 
1)フィルターは,コンテナや選択した滅菌法に対応できること,かつ無菌状態を維持できることが
立証されたもののみを使用すること. 
2)コンテナは製造業者の指示に従って点検および準備をおこなうこと. 
3)コンテナには目に見える識別用ラベル等(インジケータラベルや情報カード)を付けること.インジケータラベルとカードは滅菌法(滅菌プロセス)に適したものであること. 
4)コンテナは使用するたびに土台とふたのシール面に破損がないか点検し,きちんと閉まるように確認すること. 
5)医療機器をコンテナ内に整理するインナートレイの寸法は滅菌コンテナや滅菌方法での使用に適したものとすること. 
6)コンテナ使用後に必ずおこなう洗浄,消毒,保守プロセスの手順を整備すること.又,これらのプロセスについてはバリデーションをおこなうこと.コンテナは製造業者の指定する耐用寿命を超えて使用してはならない. 
7)確実に無菌提供できるよう,コンテナの外側と上下の接合部が滅菌した内容物と接触しないようにすること. 
8)再使用布を滅菌ラップとして使用する場合,使用毎に事前にラップの適合性を確認することが必要である.製造業者は,当該情報を提供すること.

(4)滅菌バッグ,ラップ材,コンテナに共通する使用上の注意点.
1)滅菌しようとするセットの内容は,リネン類と金属類は一緒にしないように注意する.両者を混入させた場合には,蒸気の浸透が悪くなり,滅菌後の乾燥不良が発生し易い.
2)包装物の大きさは最大30.5cm(12インチ)×30.5cm×50.8cm(20インチ)とし,重量は5.4kg(12ポンド)を超えないようにする.
3)トレイを重ねて滅菌する場合には,蒸気が浸透しやすいように間にタオルを挟んで重ねるとよい.

4)包装する器材に合わせて正しいサイズおよび強度の包装材を選ぶこと. 
5)包みは緩めにして蒸気が通りやすいようにすること. 
6)包みの端は折り返しを作り,開き安い手順で包装を確実におこなうこと. 
7)テープでしっかりと止める(包装外部用の化学的インジケータを貼り付けること). 
8)手術器械セットの場合には,穴の空いた底や金網式のトレイなどを使用する.さらに器材はtight lock式のクランプはすべて開いた状態にするか,または分解して蒸気がすべての表面に接触できるように工夫して包む.あまり密に詰め込まないようにする.その重量は7.2kg(16ポンド)を超えないことが望ましい.

滅菌コンテナーiConも、バスケットを含めた総重量7.2Kgまでを目安にしてください。

​・前述​(赤文字部分)のように、手術器械セットは7.2Kgを超えないことが望ましいというガイドラインに準じています。フルサイズコンテナーは約3Kgなので、コンテナーセットの総重量はおよそ10Kgとなります。フルサイズ以外のコンテナーも同様に、バスケットを含めた総重量7.2Kgまで​を目安にしてください。

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